人手不足と言われる電気保安の業界で、ここ最近制度の変更などの大きな動きがあったようです。
電験三種を取得した身としては気になるところなので、自分で分かる範囲で調べてみました。
この記事では最近起こった電気保安業界の変化について、まとめています。
不足する電気主任技術者【数千人が足りない】
どうやら世間的に電気主任技術者の不足が懸念されているそうです。
将来的には数千人単位で人材不足になる可能性も指摘されていて、これはまずいんじゃないかと言うことで最近の変革に繋がったよう。
これまでの電気保安の業界は、
- そもそも認知度が低い
- 電気系の学校を卒業してもメーカーなどに行く人が多い
- 実務経験を積む機会が少ない
などの理由で新しい人が入ってきにくい環境でした。
それに加えて電験三種の資格は合格率10%を切る難関と来たら、そりゃ人手不足にもなるよなあという話。
これらを何とかするために次のような改革が考えられています。
電験三種はこう変わる!|業界の規制緩和と変革
電験三種の緩和のお話の中でポイントとなるのは下記の3点です。
- 電験が年2回受験へ
- 実務経験が短縮へ
- 科目合格の有効期限について
それでは詳しく見ていきましょう。
①電験が年2回受験可能に|パソコンでの受験(CBT方式)もできる
経済産業省は、第3種電気主任技術者試験(電験3種)の受験機会を、これまでの年1回から年2回に増やす。2022年度から制度変更することを決めた。また、従来のマークシート式に加え、パソコン画面上で回答できるCBT方式も採用。
電氣新聞2021年4月12日の記事より
2022年度より電験三種の受験機会が年2回へ増えます。
さらにパソコンで回答できるCBT方式も導入。
試験日が選べ、平日でも受験可能になります。
②電気主任技術者の必要な実務経験が短縮
これまでは電気主任技術者の「外部委託承認制度」で必要な実務経験は以下の通りでした。
- 電験1種・・・3年以上
- 電験2種・・・4年以上
- 電験3種・・・5年以上
しかしアンケートにより「3年以上で十分じゃないか」という声が多数だったこともあり、
ということになりました。
僕みたいな電験三種を持っていて実務経験がゼロの人間からしたら、「短縮なんてラッキー」みたいな感じですが、「本当に3年で大丈夫なの?」と不安も感じます。
1種持ってる人からしたら「面白くないな」って感じでしょうか。
関連記事:ゼロから電気主任技術者としての実務経験を積むには?方法を考えてみた
③科目合格の有効期限の延長はナシに
これまでの電験三種は科目合格制度を取っていて、「3年以内に4科目」に合格すればOK。
この科目合格の有効期間を3年から5~6年に伸ばしてはどうかという意見もあったようですが、有資格者の質の低下が懸念されとりあえずお蔵入りになったようです。
電験三種を目指すなら取得しやすくなった今がチャンス
電気主任技術者の不足により、試験制度が大幅に変わり、これからは間違いなく取得しやすくなったと言えます。(極端に合格率が下がらない限りは)
年に1回しか受けられないと相当なプレッシャーなので諦める人も多いと思いますが、年に2回ならだいぶ気持ち的には楽になります。(単純にチャンスも2倍ですし)
電験三種を取得したいと考えている人は、このような追い風が吹いているうちにチャンスを活かして本気で狙いに行くべきです。
取得しやすくなったという事は時間が経つにつれて電験三種所持者(ライバル)はどんどん増えていくということ。
ライバルが飽和する前に通信講座を利用するなどして短期合格を狙いに行く方が良いかもしれませんね。
ちなみに電験三種の通信講座で有名なのは、
あたりになります。(興味のある人は無料の資料請求をして各社を見比べてみると良いでしょう。)
まとめ
いかがでしょうか?
電気主任技術者を巡る制度の変更についてでした。
要は今後何年かで数千人の電気主任技術者が不足するから、合格者を増やして独り立ちできるまでの年数を緩和しましょうってことのようです。
どこまで規制緩和するかは議論されていて、質の担保とのせめぎ合いが続くという感じでしょうか。
いずれにせよ電気主任技術者になりたい人に取っては朗報?と言えるのでしょうか。
今現在電験三種を持っている人は有資格者が増える前に早めに就職決めといた方が良いかなとは思いました。
では、ここまで読んでいただきありがとうございました!
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