この記事では作家の朝井リョウさんの小説の中からおすすめの作品を5つ紹介しています。
どれも僕が実際に読んで良かったと感じたものです。
直木賞受賞など何かと話題の朝井リョウさんですが、作品には確かな魅力と面白さがあるので、ぜひ興味のある小説があれば読んでみてください。
※ちなみに朝井リョウ作品の中でも少し暗めの作品を中心に選びました。もうちょっとはっちゃけた作品が読みたい人は他のレビューなどを参考にしてみてね。(でも自信を持って面白いと言える作品ばかりです!)
朝井リョウおすすめ小説①:何者
大学生の就職活動をテーマにした作品。
初めて読んだ時、「朝井リョウ、すげえ!」って思いましたね。
作者自身も就職活動を経験したとの事で、作品の端々に描かれるリアルな心情に共感できました。
僕も昔就職活動で苦労した経験があるのでその頃を思い出しながら読み、随所で「ああ、あるある(笑)」とうなずきながら読みました。
ラストシーンはなんというか、インパクトがありカタルシスを感じる展開で、「読後感」は結構良かったと記憶しています。
就職活動をしたことがある人には響く内容だと思うので良ければぜひ。
朝井リョウおすすめ小説②:世界地図の下書き
めちゃくちゃ感動的な作品。切なくて読み終えたら泣けてきました。
ストーリーは児童養護施設で暮らす少年少女たちの成長の物語です。
子どもは無力で、世界に待つのは困難ばかり。
でも諦めず一歩ずつでも成長していく子どもたちの姿が眩しいです。
「逃げても良い」
「逃げた先にあるのは不幸か幸せか分からないけど不幸のまま居続けるのは違う」
このような主張を感じる作品でした。
朝井リョウおすすめ小説③:ままならないから私とあなた
「レンタル友達」テーマにした作品と、「合理性」をテーマにした作品の2つが収録されています。
何でも話せると思っていた友人が実はすごい秘密を抱えていて世界がひっくり返るような衝撃を受けたり、無駄を極限まで省いて合理的に生きることだけが人生の正解なのかと熱い議論を交わしたりして、
どちらも読み応えがありとても面白かった。
ラスト一気に読ませる怒涛の勢いはすごい。朝井リョウさんの圧巻の筆力。
「人間ってままならねえ~!」と思わず天を仰ぐけど、でもそれで良いんだと思えるような作品でした。
朝井リョウおすすめ小説④:武道館
小さい頃からの夢を叶え念願のアイドルになった愛子の葛藤や悩みを描いた作品。
世間の目や大人たちに翻弄されながらも自分の軸を持ち続けた主人公たちに称賛を贈りたくなります。
「人って、人の幸せな姿を見たいのか、不幸を見たいのか、どっちなんだろう」
「何かを選んで選んで選び続けて、それを一個ずつ、正しかった選択にしていくしかないんだよ」
はっとするような、刺さるセリフが多かったです。
長い人生において何を選び、何を捨てるのか。
ってことをメッセージとして感じました。
朝井リョウおすすめ小説⑤:もういちど生まれる
短編集ですがそれぞれの登場人物がリンクしていて続き物のような作品です。
大学生の人間模様がメインに展開されていて、青春をこれでもかと感じることができます。
子どもの頃に感じる万能感でもなく、大人になってから感じる現実でもない。
その間の不安定で、でも確かな感情を思い出して胸が締め付けられるようでした。
自分の学生時代を思い出すこと必至の作品。
昔感じていたモヤモヤした気持ちをここまで的確に言葉で紡ぐ朝井リョウの観察眼には脱帽です。
まとめ こんな人に朝井リョウの小説を読んで欲しい
- 世間に関心が強い人
- ニュースやSNSをよく見る人
- 嫌な部分も含めて人間のリアルでえぐい心情を読みたい人
今回紹介した小説は上に当てはまる人に特におすすめしたいです。
「瑞々しい青春!」とか「若い感性!」みたいな感じを求めている人とはちょっと違うかなという作品をまとめたので。
朝井リョウはSNSなどのネットで発散される感情を上手くすくい取って、作品に落とし込むのが上手い作家だなと思いました。
ネットで議論になるような話なので絶対的な正解なんてもんはなく、だからこそ「あなたはどうなの?」と読み終わった後考えてしまうような作品が多かったです。
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