せっかく内定を出したのに辞退する人が多すぎると人事がぼやいていました。なぜ最近公務員の内定辞退が増えているのですか?
このような疑問を持つ人はいませんか?
色々なニュースになっているので知っている人も多いと思いますが、地方公務員を中心に内定辞退がここ数年で増えています。
公務員と言えば「なりたい職業ランキング」でも上位の人気職。
この記事ではこのような事を解説していきます。
公務員を目指している方、現在公務員として活躍している方など、役に立つ情報だと思いますので、ぜひ最後までご覧ください!
↓こんなのもあるんですね↓
【まとめ】急増する地方公務員の内定辞退
地方公務員の内定辞退が加速しています。
各自治体の内定辞退の概要を下記にまとめてみました。
どのような自治体でどれだけの数が内定辞退しているのか、確認してみてください。
北海道庁
北海道庁では2017年、2018年と2年連続で内定辞退率が6割超を記録しました。
採用予定数140人に対して391人もの人を多めに採用しましたが、それでも6割以上が内定辞退をしたのです。
2013年 | 約19% |
2014年 | 約37% |
2015年 | 約59% |
2016年 | 約63% |
内定辞退率の推移は上記のようにグングン上がっています。
辞退した人がどこに就職するかというと、国家公務員や札幌市、その他の地方自治体が多いようです。
秋田県庁
秋田県庁では合格者のうち3分の1の人が内定辞退しています。
39人が合格し14人もの人が辞退しているのです。(2018年)
2014年 | 11人 |
2015年 | 11人 |
2016年 | 12人 |
2017年 | 9人 |
2018年より前の辞退者の数は上記のようになります。
岩手県庁
岩手県では2016年、採用予定が108人に対し136人が合格しましたが、33人が辞退しました。
辞退率は約24%。
それによる影響で夏入庁の「特別募集」を行っています。
神奈川県庁
神奈川県庁でも3割超が内定辞退という状態です。
神奈川県の場合は東京の自治体を併願してそちらに受かった人が流れているようです。
2010年 | 約33% |
2011年 | 約40% |
2012年 | 約32% |
2013年 | 約33% |
上記は内定辞退率の推移です。
滋賀県庁
滋賀県庁では定員が集まらず2次募集を行いました。
さらに働きやすい環境を整えるために「在宅勤務制度」も導入。
合格者にはなんと知事からの「お祝いの手紙」もあるそうです(笑)
熊本市
熊本市では2018年、2019年と内定辞退率が2割を超えました。
合格者80人中、内定辞退をしたのは18人で、国家公務員に行く人が14人と一番多いようです。
辞退率は約22%。
今後は定員を増やしたり2次募集を検討しているとのことです。
沖縄県庁
沖縄県でも辞退者が増えています。
2018年度、採用されたのは168人でしたがその中の47人が辞退し、辞退率は約27%にもなりました。
2014~2016年度は約17%。
2017年度は約25%とここ最近で急増に増えています。
なぜ地方公務員を内定辞退して蹴る人が増えているのか?
ではなぜここ数年で公務員の内定辞退が増えているのでしょうか?
僕なりの視点も踏まえて、地方公務員の内定辞退が急増している理由を4つのポイントから解説します。
それは以下の4つになります。
- 人手不足で民間企業の採用が活発だから
- 広域の転勤や異動が避けられているから
- 副業が禁止されているから
- 衰退する地方経済に未来を感じないから
それでは各項目を深堀りしていきます。
人手不足で民間の採用が活発だから
公務員の内定辞退が急増したのはここ数年で、それは人手不足や民間企業の採用の活発化が進んできた時期と一致しています。
昔から景気が悪くなると公務員人気が高まり、景気が良くなると人気が無くなるとよく言われますが、まさにそれです。
公務員になるためには半年から1年以上勉強をして難しい試験を突破してさらには面接試験まで受けなくてはいけません。
民間企業に行きやすい現状では公務員ではなくて民間企業を選ぶ人も増えているのでしょう。
また都市部では必ずしも公務員の待遇が良いというわけではありません。
公務員より待遇や給与水準の良い民間企業もたくさんあるので、わざわざ公務員を選ぶ理由もないということでしょう。
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広域の転勤や異動が嫌だから
今回の記事で紹介した内定辞退の理由の根幹にあるのが「転勤」や「広域異動」だと僕は感じました。
北海道庁より札幌市や小さい自治体が選ばれているのも、沖縄県庁で市役所や町役場が選ばれているのも広域の転勤や離島への転勤を受験者が嫌った結果だと思います。
最近は民間企業でもエリア限定社員や転勤無しの制度も増えてきています。
それだけ転勤を嫌う人は潜在的に多かったのでしょう。
マイホームを買ったら転勤させられるなんて、本当におかしい話ですよね。
公務員もこれからは「転勤」に配慮した働き方を模索していく時期だと感じました。
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副業が禁止されているから
公務員は副業が原則禁止されています。
農業や投資などは可能みたいですが。
民間企業はというと副業が解禁されるところも続々と増えています。
収入を一箇所に依存することに不安を覚える人も増えているのでしょう。
そのような情勢の中で公務員の収入1本に頼ることに躊躇する人が増えているというのが内定辞退が増えている理由の一つだと思います。
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衰退する地方経済に未来を感じないから
僕も地方都市に住んでいるから分かりますが地方都市の衰退は半端無いですよ(笑)
大都市に人口が集中し、地方では少子高齢社会が都市部以上に進んでいます。
街を歩いても老人ばかり、店員さんも老人ばかり、そんな地域社会で腰を据えて一生働けるのか?
そう不安に思って「地方の公務員」より「大都市の民間企業」へ行くことを決断するというのは無理もないことだと思います。
最近は地方に住んでいる人で、老後に都市部にマンションを買って移住する人も増えていると聞きます。
現状でそんな状態なので、今20代30代の人が地方都市の未来を憂うのは自然なことでしょう。
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公務員を辞退するときの理由はどうする?
まず初めに公務員を辞退することは悪いことでもなんでもありません。
一生が懸かっていることなので、迷うこともあるし他のところに行くと決めることもあるし、そんなことは人事も百も承知です。
理由をもっと突っ込まれて聞かれたら差し支えなければ正直に言えば良いですし、場合によっては当たり障りなく返答しても良いでしょう。
- 他のところにも合格してよく考えてみて、そちらに行くことに決めた
- やっぱり地元で働きたいので転勤のないところにしたい
- 本当にやりたいことを追いかけたい
とりあえず理由を答えたら「分かりました。残念ですがこれから頑張ってください。」とあっさり終わるでしょう。
都市伝説のような「カツ丼をぶっかけられる」「罵声を浴びせられる」みたいなことは令和の時代にありえないと思います笑
公務員の内定辞退はもったいない?それとも英断?
「地方公務員を辞退するなんてもったいない!」
こういう声もありますよね。
確かにもったいないというのはあると僕も思います。
地方では公務員以上に良い仕事なんてそれほどありませんよ。
「結婚したいランキング」やら「将来なりたい仕事ランキング」でも上位に位置し、未だに職業を公務員というと信用やら印象やらも抜群に良いでしょう。
とは言え、上記のようなデメリットもありますし、実際に公務員になっても退職する人なんて山程いるわけです。
部署によっては民間顔負けのブラックなところもありますし、色々と大変なことも多いでしょう。
公務員になった事のない人からしたら「もったいないなあ」と思うのだと思いますが、実際に内定をもらったり働き出したりするとまた考えも変わってくるのでしょうね。
公務員の内定辞退がもったいないか英断かどうかは、将来になってみないと分かりません。
数年後に結果が分かるまではその人の辞めた後の行動次第です。
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まとめ
いかがでしょうか?
公務員の内定辞退が急増しているという事への解説の記事でした。
20~30%、果ては60%近くまで内定辞退がある地方自治体がここまで多いとは衝撃的でした。
今は民間企業の採用が活発化しているかもしれませんが、景気には必ず波があります。
果たして内定辞退という選択をした人たちは将来後悔しないのか?
気になる所ですが、引き続き公務員の辞退関係のニュースが出たら追記していこうと思います。
良ければ、このブログもブックマークしていただけると幸いです。
では、また!
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